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『夜明けの街で』(東野圭吾著)

図書館から「あなたの予約していた本が確保できました」というメールをもらって、とってきたのは東野圭吾さんの『夜明けの街で』。これを予約したのは、かれこれ一年前のこと。当時の(今もかもしれないけれど)ベストセラーで、一年がかりでようやく手にしました。すぐ読もうと思ったんですが、仕事が・・・。んじゃちょっとだけ読んで、続きは仕事片付けてからなんて思って読み始めたら、あとちょっと、もうちょっと・・・、と中断できぬまま、結局読んでしまった。主人公の中年サラリーマン(妻子あり)が、派遣の女性と只ならぬ仲になっていく過程で、女性が過去に自宅で起きた殺人事件の犯人かもしれないという疑惑が高まっていく。おおざっぱにいえば、そんなストーリーですが、不倫にはまっていく主人公の心理描写がリアルで引き込まれましたね。東野圭吾さんといえば、第一線で活躍されているミステリー作家ですが、この作品はトリックよりも人間模様で読ませる作品だというのが、私の印象です。他の方はこの作品にどんな感想をもたれているのかと思いアマゾンのレビューを拝見したら、「面白い」という人、「東野作品にしては物足りない」という人様々でしたが、「ラストがあっさりしていた」という感想が結構多くて驚きました。実は私はこのラストで「やられた!!」と思ったんですよね。ミステリーの真相よりも、ラストシーンが私にはどんでん返しで、そこに「プロの技」を感じましたね。ご興味のある方は読んでみてください。ただしラストシーンから読むのはご法度ですよ(笑)
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