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日記コーナー
『切羽へ』(井上荒野著)
井上荒野さんの『切羽へ』を読みました。井上さんご自身が「何も起こらない小説」とおっしゃるように、日常と呼べる以上のものは何も起こらない小説です。この作品について井上さんはこうも語られています。
「たいていの恋愛小説は、男女が出会い、何かが起こる。けれど、表面上は何も起こらない中で、心の中のことを描きたかった」(08/07/02 読売新聞インタビュー記事より)
まさにその通りの作品でした。「何も起こらない」とはいえ、「近所のおばあちゃんが入院した」とか「同僚の不倫相手の奥さんが乗り込んできて酒場が修羅場になった」くらいの出来事は起こります。しかし主人公自身は、いたって平穏な平凡な日々を過ごしている。それでも読み手を物語の世界に引き込む力、読者に自分があたかもその島(物語の舞台は長崎県の崎戸という島らしい)の住人であるかのように錯覚させてしまう臨場感に、圧倒されます。
日常や人の心に潜むドラマを見出し、それを掘り起こす。プロの仕事です。
「たいていの恋愛小説は、男女が出会い、何かが起こる。けれど、表面上は何も起こらない中で、心の中のことを描きたかった」(08/07/02 読売新聞インタビュー記事より)
まさにその通りの作品でした。「何も起こらない」とはいえ、「近所のおばあちゃんが入院した」とか「同僚の不倫相手の奥さんが乗り込んできて酒場が修羅場になった」くらいの出来事は起こります。しかし主人公自身は、いたって平穏な平凡な日々を過ごしている。それでも読み手を物語の世界に引き込む力、読者に自分があたかもその島(物語の舞台は長崎県の崎戸という島らしい)の住人であるかのように錯覚させてしまう臨場感に、圧倒されます。
日常や人の心に潜むドラマを見出し、それを掘り起こす。プロの仕事です。
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