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書評(その1)

久しぶりに本の紹介です。最近読んで、感慨深いものがあった作品です。
  
 『半島へ、ふたたび』蓮池薫 著、新潮社

拉致されていた北朝鮮から七年前に帰国され、現在は翻訳家・大学講師として活躍されている蓮池薫さんの最新作です。新潮ドキュメント賞を受賞されたのが話題になりましたが、読めば「受賞に納得」の内容でした。韓国を訪れた見聞録をまとめた第一部『僕がいた大地へ』と、翻訳にまつわるエピソードを中心に帰国後の日々を綴った第二部『あの国の言葉を武器に、生きていく』から構成されています。第二部はご自身のブログの内容をまとめられたもの、とのこと。
 第一部では、著者の鋭敏な観察眼を通して、韓国の歴史と現在がリアルに伝わってきます。理路整然とした文章にはユーモアも感じられ、蓮池さんの作品は初めて拝読しましたが、その文章力には感服させられました。韓国に行かれるにあたっては、下調べを入念にされたそうですが、目的意識をもって赴くと、見識が深まるのだなあと思わされた次第です。旅行記の類はあまり読んだことはないのですが、本書を旅行記と位置づけるならば、これは間違いなく私が今まで読んだ中で最高の旅行記です。
 第二部では蓮池さんの人間性が垣間見え、それがまた本書のたまらない魅力を醸し出しています。大学講師として学生の論文を指導したくだりは非常に示唆深いものでした。「考える→書く」というプロセスを深めてくれる内容で、とても参考になりました。
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