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カテゴリー「本」の記事一覧
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『切羽へ』(井上荒野著)
- 2008.09.22
自分の説明書
- 2008.09.18
子どもを夢中にさせる本
- 2008.09.05
『夜明けの街で』(東野圭吾著)
『切羽へ』(井上荒野著)
井上荒野さんの『切羽へ』を読みました。井上さんご自身が「何も起こらない小説」とおっしゃるように、日常と呼べる以上のものは何も起こらない小説です。この作品について井上さんはこうも語られています。
「たいていの恋愛小説は、男女が出会い、何かが起こる。けれど、表面上は何も起こらない中で、心の中のことを描きたかった」(08/07/02 読売新聞インタビュー記事より)
まさにその通りの作品でした。「何も起こらない」とはいえ、「近所のおばあちゃんが入院した」とか「同僚の不倫相手の奥さんが乗り込んできて酒場が修羅場になった」くらいの出来事は起こります。しかし主人公自身は、いたって平穏な平凡な日々を過ごしている。それでも読み手を物語の世界に引き込む力、読者に自分があたかもその島(物語の舞台は長崎県の崎戸という島らしい)の住人であるかのように錯覚させてしまう臨場感に、圧倒されます。
日常や人の心に潜むドラマを見出し、それを掘り起こす。プロの仕事です。
「たいていの恋愛小説は、男女が出会い、何かが起こる。けれど、表面上は何も起こらない中で、心の中のことを描きたかった」(08/07/02 読売新聞インタビュー記事より)
まさにその通りの作品でした。「何も起こらない」とはいえ、「近所のおばあちゃんが入院した」とか「同僚の不倫相手の奥さんが乗り込んできて酒場が修羅場になった」くらいの出来事は起こります。しかし主人公自身は、いたって平穏な平凡な日々を過ごしている。それでも読み手を物語の世界に引き込む力、読者に自分があたかもその島(物語の舞台は長崎県の崎戸という島らしい)の住人であるかのように錯覚させてしまう臨場感に、圧倒されます。
日常や人の心に潜むドラマを見出し、それを掘り起こす。プロの仕事です。
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自分の説明書
最初に読んだのは「B型」の説明書。美容院の順番待ちをしている時に何気なく手に取ったら……、結構笑えました。このシリーズ、各血液型の行動パターンや心理パターンが「神経質」「おおざっぱ」といった漠然としたものでなく、「ポテトを2本以上のたばで食べられるとむかつく」とか「ど根性という言葉が大嫌い」など重箱の隅をピンポイントでついてくるみたいなところが特徴的なんですが(注:中には漠然としたものもありますが)、うちのB型(旦那と娘)達の言動が、結構当てはまっていて、「ビンゴ!!」した時にこみあげてくる笑い、あの感覚です(笑)
ちなみに「ポテトを…」と「ど根性…」は何型の説明書に書かれているか、たぶんその血液型の方ならわかると思いますよ。
「B型」が予想以上に面白かったので、「O型」(私の血液型)が出るのが待ち遠しくて、こちらも最近ようやく読みました。これがまた、「あるある!!」の連続で、そのたびに大笑い。「外では2人以上で読むこと。誰かがいないと恥をかきます」という注意書きの意味がよくわかる。B型以上に笑えましたね。ちなみに帯に書かれているイラストやコメントにも「くすっ」とさせられます。
私「血液型占い」とか「○型はこんな性格」というのを、基本的には信じないんですが、そこに書かれていることがここまでたくさん(約8割方)当てはまったのは初めてです。「”それトリックやって。項目の数が多いだけやって”と耳元で声がする」けど…。もしかしてO型の人、今そう思いました?(笑)
その後「A型」と「AB型」も読み、全型制覇したんですが、この2つの血液型に関しては、不思議と笑えませんでした。書いてあることは、BやOと同じくらい面白いんですよ。でも身近(家族)にいないからか、「ビンゴ」の感覚がなくて、AやABの友人を思い浮かべては、「へぇ、あの人、もしかしてそんなこと考えてるのかな」なんて神妙な気分になってしまいました。
シリーズを全部読んで、「あるある」「へぇ~」とさんざん思わされたのですが、でもやっぱり私には血液型と性格との間に何らかの関係があるとは思えないですね。「譲れないものがある」ってO型の説明書になかったかな。あっ、でもこれ、みんなそうですよね。
最後に、うちの息子はBかOのはずですが、『自分の説明書』を読んだ今も、どちらかまったく見当つきません。
子どもを夢中にさせる本
新聞に載っていた紹介記事に興味を引かれ、図書館から『文明の迷路』(香川元太郎 絵・文、PHP研究所)という絵本を借りてきました。エジプト、メソポタミア、ローマ、アトランティスといった古代文明の様子が描かれています。その絵には、迷路や隠し絵が仕掛けられていて、絵にまつわるクイズも載っています。紹介記事を書いた人(たしか歌人の俵万智さんだっと思います)のお子さんは、その本がお気に入りで、いつも食い入るように見てるとか。
ところで昨日、息子の友達が家に遊びにきました。男の子たちは、ひとしきりDSで対戦ゲームをして遊んでいたのですが、それが終わると、『文明の迷路』に気づいた子がおもむろに本を開き、その後は隠し絵探しで盛り上がっていました。うちの息子は、本には目もくれず、家の前の公園へ飛び出していきましたが…。でもその夜、うちの姉弟も、二人で仲良く隠し絵探しに熱中していました。子どもは、こういうトリックアートが大好きなようですね。
以前、甥っ子や姪っ子へのお土産や誕生日プレゼントに本でも、と思ったのですが、なにがよいか決めかねて、結局買わずじまいでした。今なら迷わずこの一冊、かな。
『夜明けの街で』(東野圭吾著)
図書館から「あなたの予約していた本が確保できました」というメールをもらって、とってきたのは東野圭吾さんの『夜明けの街で』。これを予約したのは、かれこれ一年前のこと。当時の(今もかもしれないけれど)ベストセラーで、一年がかりでようやく手にしました。すぐ読もうと思ったんですが、仕事が・・・。んじゃちょっとだけ読んで、続きは仕事片付けてからなんて思って読み始めたら、あとちょっと、もうちょっと・・・、と中断できぬまま、結局読んでしまった。主人公の中年サラリーマン(妻子あり)が、派遣の女性と只ならぬ仲になっていく過程で、女性が過去に自宅で起きた殺人事件の犯人かもしれないという疑惑が高まっていく。おおざっぱにいえば、そんなストーリーですが、不倫にはまっていく主人公の心理描写がリアルで引き込まれましたね。東野圭吾さんといえば、第一線で活躍されているミステリー作家ですが、この作品はトリックよりも人間模様で読ませる作品だというのが、私の印象です。他の方はこの作品にどんな感想をもたれているのかと思いアマゾンのレビューを拝見したら、「面白い」という人、「東野作品にしては物足りない」という人様々でしたが、「ラストがあっさりしていた」という感想が結構多くて驚きました。実は私はこのラストで「やられた!!」と思ったんですよね。ミステリーの真相よりも、ラストシーンが私にはどんでん返しで、そこに「プロの技」を感じましたね。ご興味のある方は読んでみてください。ただしラストシーンから読むのはご法度ですよ(笑)
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