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カテゴリー「本」の記事一覧

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『影法師』 百田尚樹、講談社文庫

お友達が「面白いよ」といって貸してくれた一冊。確かに面白かったemoji
 理不尽な刃傷沙汰で父を殺された戸田勘一は、母と妹との極貧の暮らしを余儀なくされたが、不屈の精神と剣術の腕前で茨の道を自ら切り拓き、下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた。その成功の陰には、竹馬の友・磯貝彦四郎の存在がある。彦四郎は頭脳明晰で剣の達人、仲間内では一番の出世頭で将来を嘱望された人物だったが、ある事件を境に勘一と彦四郎の運命が大きく動く。勘一が役職で江戸に赴いてまもなく、彦四郎は不祥事をしでかし逐電する。
 20年ぶりに家老として帰藩した勘一(改め名倉彰蔵)は、彦四郎が不遇な死を迎えていたことを知り、ようやく明らかになった事実に愕然とする。彦四郎は勘一の「影法師」として、その人生を支え続けていた。それは友情とひとことで呼ぶにはあまりも深く壮絶なものであった。「命を懸ける」ということは、こういうことなのかもしれない。
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『きみの友だち』 重松清、新潮文庫

今日は中学生におすすめの一冊です。
『きみの友だち』 重松清、新潮文庫
交通事故で足が不自由になった恵美ちゃんと重い腎臓病を患う由香ちゃんの出会いと別れを軸に、思春期の「友だち」の関係を描いた連作小説。学校の人気者・ブンちゃんとモト君、勉強も運動もぱっとしない三好君、先輩風を吹かす佐藤君、八方美人の堀田ちゃん、友だちの顔色を気にしてばかりの西村さん、彼氏ができた親友に居心地の悪さを覚えているハナちゃん。登場人物たちは皆、身近にいそうな読者と等身大の子供たち。友だちがいないと不安。一緒にいないと不安。でも一緒にいても不安。その内面描写が実にリアルで共感を呼ぶ。重松さんは、どうしてこんなにも子供たちの心が読めるのだろう。
友だちって何だろう?
「親友だったら、やっぱ一緒にいないと寂しいじゃん」というハナちゃんに、恵美ちゃんが応えた台詞が心に残る。「私は一緒にいなくても寂しくない相手のこと、友だちって思うけど」。
どの子も話もリアルでシビアだけれど、子供たちのありのままを受け止め、受け入れる、重松さんの優しいまなざしを感じる。圧巻は恵美ちゃんの二度目のお話――きみと、きみの友だちの、お別れの話だ。とても悲しいけれど、納得できる。読みながら、涙がとめどなく溢れてくる。本を閉じてしばらくしても、涙が溢れてくる。
この小説を、中学生の頃に読んでみたかった。

『抱擁、あるいはライスには塩を』(江國香織著、集英社)

娘が通う高校でPTAの図書委員をしています。先生方とPTA役員イチオシの「推薦図書リスト」を発行することになり、私も一筆書かせていただくことに。

私が高校生にお薦めする一作はこちら

『抱擁、あるいはライスには塩を』(江國香織著、集英社)
 大正期に建築された洋館に暮らす家族の歴史が、それぞれの視点で時間を自由につなぎ合わせて紡がれていく。ロシア人の祖母。子供を学校にやらない教育方針。父か母が違う四人の子供たち。同居する叔父と叔母。独特の価値観を持つ柳島家の人々は、世間から浮いている。そんな風変りな家族の側に身を置いて、無意識に意識している「普通」や「常識」を見つめ直してみよう。柳島家の人々のぶれない生き方が清々しい。

追伸:
少し前にfacebookを始めまして、日々のプライベートな出来事は主にそちらに投稿するようになりました。ブログも同じような内容では芸がないので、こちらには何を投稿しようか考えていたところでした。これを機に、ブログは趣味と仕事の勉強を兼ねた本の紹介を中心にしていこうかと思っています。

久しぶりに更新

食がテーマというわけではないけれど、食にこだわった4つ短編を収めたアンソロジー「チーズと塩と豆と」(角野光代・井上荒野・森絵都・江國香織、集英社文庫)を読んでいたら、ちゃんとした食事がしたくなりました。

今日のランチは、コンビーフと卵のサンドイッチ。
ドンクのパン・ド・ミ(角食)を厚めにカットして、さらに半分にして、真ん中に切り目をいれて、具をサンド。コンビーフは明治屋さんの「脂の少ないコンビーフ」(そんなような名前、ノザキコンビーフより癖がなくて食べやすいかも)


手前味噌ですが、美味しゅうございました。(実はこの他に、ドンクのチョココロネも食べたemoji

ひな菊とペパーミント

仕事でおつきあいのある方に野中柊さんという作家さんを紹介していただきました。たくさん書かれている方なので、どれを読もうかと迷いましたが、タイトルが目を引いた『ひな菊とペパーミント』を読んでみました。
女子中学生が主人公で、思春期初めの女の子の心境が、フレッシュに描かれていてさわやかな一作でした。ガキっぽい男子には団結して闘う一方で、カッコいい男の子はその他大勢のガキとは別の生き物として認識している女の子の視点が面白いです。このお話に出てくる女の子たちは、つるんでいるかと思えば、親友にも言えない秘密もちゃんともっていて、お互いの秘密は秘密として認めてあげる、なかなか「出来た女の子」たちです。そのあたりがメルヘンだなぁ女の子もかわいいんだけど、このお話に出てくる男の子たちがそれに輪をかけてかわいい。学校のアイドル的な二人の美少年もいいんだけど、私は主人公(結花ちゃん)と同じクッキング部の柴崎くんがキュートでたまりませんでした。和菓子屋の跡取り息子なんだけど、洋菓子職人になろうとしている柴崎君。その理由は、和菓子より洋菓子の方が女の子にもてるから(笑)でも彼女なんてほしくない。彼はパリのシャンゼリゼにケーキの店を構えてパツキン・ブルーアイズのお人形みたいにかわいいパリジェンヌと電撃結婚し、美形の娘を三人くらい持って、そのうちの一人はスーパーモデルか芸能人になる、という夢を持っています。こんなキュートな男の子、メルヘンだなぁ 他にも素敵な人たちが登場します。野良猫のように自由に生きるには、よほど性根を据えなければ無理という結花のママと、孫が連れてきた女の子を理由も聞かずに泊めてあげる小川君のおばあちゃんがかっこいい。ただ一つ気がかりなのは結花と道夫くんはどうなっちゃうの・・・?

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